AERA 2021年1月18日号より
AERA 2021年1月18日号より
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 ウィズコロナの生活が続く中、ひそかにドラッグストアで気軽に買える市販の漢方薬が売れている。体調や体質に応じた漢方薬の選び方と自宅で手軽に作れるポカポカ飲み物レシピを東洋医学のプロたちに教わった。AERA2021年1月18日号の記事を紹介する。

【イラスト】あなたはどの体質?三つの体質別で知る「漢方ダイエット入門」はこちら

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 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック(群馬県)の本城裕章医師は言う。

「漢方は専門家に相談して、症状や体質に合った処方をしてもらうのが王道です。ただ、コロナに負けない体作りという意味で服用するなら、体調に異変を感じたときに桂枝湯(けいしとう)や葛根湯(かっこんとう)をとりあえず飲んでおく、といったサプリメント感覚で服用するのも、市販薬レベルであれば問題ないと思います」

 漢方薬国内最大手のツムラで市販の漢方薬を扱うヘルスケア部の辻河勇介さん(45)さんは、飲むタイミングについてアドバイスしてくれた。

「市販の漢方薬は、少し調子が悪くなってきたな……というときに早めに飲むことをおすすめします。たとえば風邪対策の葛根湯も、熱が出てしまったあとより、ちょっとゾクッとして『ひょっとしたら風邪?』といった初期の自覚症状のときに服用するのが最も効果的です」

「今日はちょっと疲れたな」と感じ、「早く寝るか」と思ったとき、就寝前に「倦怠感の改善に効く補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んでおこう」といった感覚で試すといい。

■漢方系ドリンクは手軽

 漢方薬に頼るほどでもないけれど、日々の生活で何か免疫力アップに役立つことをしたい人もいるだろう。そんな人は、スーパーでも手軽に手に入るような漢方食材を使った“漢方系ドリンク”を飲むといい。東京・日比谷の帝国ホテルプラザ内にある薬石花房幸福薬局代表の幸井(こうい)俊高さん(60)さんと本城さんに、おすすめのレシピを聞いた。

 四つの体質別に考案してもらった漢方系ドリンクのポイントは以下の通りだ。

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