ガンバ大阪の宮本恒靖監督 (c)朝日新聞社
ガンバ大阪の宮本恒靖監督 (c)朝日新聞社
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 長引くコロナ禍、2度目の緊急事態宣言発出の中で忘れられているのが、サッカー日本代表のことである。大幅な日程変更が強いられ、今後についても不透明感が増して来たが、確実に一つ言えることは、日本のサッカーファンが森保ジャパンの戦い、今後の成長に対して、懐疑的であり、期待感を半ば失っているということだ。その解決策として「森保一監督の解任」を求める声も多くなった。では代わりに、誰が適任なのだろうか。

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 ここに来て一気に代表監督へ推薦する声が増えたのが、川崎フロンターレを率いる鬼木達監督である。2017年の就任から4年間で3度のリーグ優勝。昨年はJ1新記録となる12連勝を飾るなど圧倒的な戦いを演じ、J1最速優勝から最多勝ち点と数々の記録を樹立。攻撃的なパスサッカーの土台は前任の風間八宏監督が作り上げたものだが、そのベースを壊さずにバージョンアップさせ、文句なしの“史上最強チーム”を完成させた。豊富な戦力を保持した中でターンオーバー制を敷き、選手交代も巧みに使いこなしたマネージメント力は称賛に値するもの。選手時代の実績不足、他チームでの監督経験のなさがマイナス要素になるが、今後、川崎のメンバーが代表チームの中心になってくれば、鬼木ジャパンを推す声もさらに高まる。

 複数チームでの監督経験、実績という点では、FC東京の長谷川健太監督の名前が真っ先に挙がる。清水エスパルスで6年、ガンバ大阪で5年、FC東京では今年が4年目になる。清水時代から上位争いを続け、ガンバではJ2に落ちたチームを1年で立て直し、2年目の2014年にはJ1復帰即優勝。ナビスコ杯と天皇杯も制し、日本人監督としては初の国内三冠を達成した。FC東京でも今月4日に延期されていたルヴァン杯決勝を制してタイトルを獲得。確かな守備ベースを作り上げ、攻撃はハイテンポ。清水時代には岡崎慎司を抜擢し、ガンバ時代には宇佐美貴史を使いこなし、FC東京では久保建英の能力を発揮させた慧眼と手腕は見事で、選手を“その気にさせる”言葉を発することもできる。

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カリスマ性抜群だった“あの監督”も?