さらにこの欠食が、二つ目の要因につながります。それは「無駄な間食」です。在宅勤務では手の届く範囲に常に食べ物があり、周囲の目も気になりません。つまり、いつでも容易に間食できる環境なのです。そのような環境で食欲が乱れていては、その欲求に勝てる人は多くないでしょう。

 そして、三つ目に考えたいことは、カロリーオーバーが起こりやすいということです。消費カロリーに見合った摂取カロリーであれば、理論上太ることはありません。ただ、在宅勤務が増えるという生活スタイルの変化によって消費カロリーが下がったまま、いつも通りの食事をしていれば当然カロリーオーバーとなって太ってしまいます。ですので、まず最低限、消費カロリーが下がっているという事実を把握しなければいけません。

 では次に、具体的にどのような要因で消費カロリーが下がってしまうのかを見てみましょう。

【2】消費カロリーが乱れる要因

 一つ目の要因は、通勤がなくなることです。「通勤が意外に運動になっていた」と気づかされた人も多いのではないでしょうか? 朝の支度をして、駅まで歩いて、出社する。この小さな活動の積み重ねは重要だったのかもしれません。

 さらに、仕事の中の活動量も大きく減っているようです。ジムのお客様に話を聞くと、意外と自宅のほうが仕事に集中できてしまって、気付いたら椅子から全く動いていなかったという日もあるらしいです。朝起きてパソコンをつけてから夜仕事が終わるまでずっと同じ場所にいたなんてこと、ありませんか? これでは活動量ほぼゼロです。

 次に、ジムの習慣がなくなってしまうことです。会社を出て自宅に着くまでの間にジムに立ち寄るという習慣だった人にとっては、仕事が終わった後にわざわざ家を出るということが億劫(おっくう)になってしまいますよね。

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「太りやすい」だけじゃない、在宅勤務が体に与える悪影響