「育児について家族などの手助けが少ない」「産後から体調がすぐれない」「はじめての子育てで不安」など悩みを抱える親に向けたもので、病院や助産院などが運営する「産後ケアセンター」に宿泊するタイプや日帰り型、保健師が自宅訪問する形式などがあります。
母体ケア(母体の健康状態のチェックなど)、乳児ケア(乳児の健康状態、体重のチェックなど)から、授乳の指導やカウンセリングなどを受けることができます。現在は利用料に10%の消費税がかかっていますが、21年4月以降は非課税になります。
ここまで説明した以外にも、子育て世代の負担軽減を目的として祖父母などからの教育資金の援助に、1500万円を上限として贈与税がかからないようにする特例措置や、結婚・出産・育児などにかかるお金を祖父母などから援助してもらう場合は、1000万円を上限として贈与税を非課税とする特例措置を2年延長するなどが、税制改正には含まれています。
菅内閣は、発足当初から不妊治療の保険適用など少子化対策を打ち出しています。少子化は将来の生産力の低下に直結するだけに、国としてはこれからも対策を続けていくはずです。子どもがいる、望んでいる人はしっかり制度の変更などをチェックしてください。
次回も引き続き生活を安定させるための社会保障の基礎知識について解説したいと思います。
(構成・橋本明)
※本連載シリーズは、手続き内容をわかりやすくお伝えするため、ポイントを絞り編集しています。一部説明を簡略化している点についてはご了承ください。また、2021年2月10日時点での内容となっています。