西武・松坂大輔の先行きが見えない。
【写真】日本人初のMLBスカウトに聞いた!「米国で通用する実力あった日本人は?」
しかしチームへの影響力や存在感はいまだ抜群。従来のプロ野球選手とは少し異なる姿は、あの男と似通って見えてくる……。
今年のキャンプは二軍スタートとなった。昨年7月に受けた脊椎内視鏡頸椎手術からの復帰に向けて順調とも言われていたが、調整が遅れているのは明白。開幕一軍、そして復活を目指す投手の気配は感じられない。
「ここまでやってきた選手ですから、自分の身体のことは自分が一番わかるでしょうし、感覚的なものもあるでしょう。今年にかける気持ちは十分あると思う。焦らず、しっかり投げられる身体を作ってくれれば。期待しています」(西武・辻発彦監督)
西武は18、19年と連続でリーグ制覇を果たすもクライマックスシリーズでソフトバンクに敗退。昨年はリーグ3位に終わり今年にかける思いは強い。リーグ優勝、そして08年以来の日本一が目標で、その中で松坂がどれだけチームに貢献できるのかは未知数な部分が多い。
「メジャーのキャンプインは通常2月中旬以降で、初日にほとんどの投手がブルペンで投球をする。また体重管理など、コンディション面も細かくチェックされる。松坂の調整ペースは、米国時代に比べても明らかに遅いと感じる」(MLBアジア地区担当スカウト)
2月1日のNPBとは異なり、米国キャンプは投手、野手組と分かれ2月中旬頃に始まる。キャンプ期間は10日間ほどで、その間はサインプレーの確認などが主となる。「投げられる状態にする」という調整の概念はない。すぐにオープン戦が始まるため、実戦で登板できなければ即座に戦力外とみなされることもある。
「23年目のシーズンに向けてキャンプインしましたが、昨年手術を受けまだリハビリの状態が続いており、なかなか自分の思うように身体を動かせていない状態です」(松坂/2月1日)
「身体はこれから作り上げて行く段階。キャンプでティー打撃をやっていたが、本来これは投球時に身体のキレを出すための練習。投球をしていないのにやったのは、身体を絞るためか気分転換的な意味だったのだろう。映像を見た感じ、まだ絞り込みが必要にも見えるので、少し時間がかかるのではないだろうか」(元在京球団トレーナー)