かつてはPRIDEが世界で人気を博し、総合格闘技界の“中心地”でもあった日本。今となっては少し考えにくいが、当時は現在の世界最高峰であるUFCのトップ選手が日本で開催される試合のために来日するなど、国内で最上級の戦いを見ることが出来ていた。
そのため、日本人のトップファイターたちの世界的位置づけも測り知ることが出来たが、今ではUFCやBellatorなどのメジャー団体に参戦しない限り、なかなか世界での日本人ファイターの評価が分からない部分も多い。
最近では過去にUFCとBellatorでタイトルマッチを戦った経験を持つ堀口恭司や、朝倉未来、海の兄弟などを中心に日本のMMA界が盛り上がり、「日本から世界へ」という気運も高まりつつあるが、彼らは世界的にどのような位置につけているのだろうか……。
世界の総合格闘技大会を幅広く網羅し、各地で戦うMMAファイターたちを各階級ごとにランク付けしているMMAデータサイト「FIGHT MATRIX」を元に、現在の日本人ファイターたちの世界的位置づけを確認してみたいと思う。(※以下、ランキングの順位は3月10日現在のもの)
まず、今「最も世界に近い日本人ファイターは?」と問われたら多くの格闘技ファンが名前を挙げるであろう堀口はバンタム級の12位と、他の階級を含め日本人で最上位となっている。その堀口に昨年の大晦日に行われたRIZIN.26で敗れた朝倉海は29位。また、堀口、朝倉海には敗れたものの、日本の老舗格闘技団体の修斗で2階級を制した実績を持つ扇久保博正が46位、石渡伸太郎が47位と4人がトップ50に名を連ねている。
その他にも、RIZIN.26の元谷友貴戦で高いポテンシャルを見せつけ勝利した井上直樹が51位、アジアで人気を誇るONE championship(以下、ONE)で活躍する若松佑弥が64位、修斗の現バンタム級王者・岡田遼が81位につけている。軽量級ということもあるが、最も日本人選手の層が厚いと言える階級だろう。仮にUFCで日本人初の王者が誕生するならば、この階級から生まれる可能性は高いのではないか。今後国内での戦いも含めて注目して欲しい。