正直な話、内心ヒヤヒヤもしますが、「上手だね。ゆっくり丁寧に切れていてすごいね」などと、落ち着いて作業できる雰囲気を作ります。「とにかく焦らずゆっくり作業してー!」というメッセージを褒め言葉の中に濃縮させて、たくさん褒めながら落ち着いて見守ってあげてください。小さい子やまだちょっと危なっかしいなと思う場合は、後ろから手を添えてあげると安心です。

 さて、子ども用の包丁を購入するときによく相談を受けることがあります。それは、プラスチック製とステンレス製のもの、どちらが良いのか?ということ。

 プラスチック製の包丁は、刃がギザギザになっているものや刃がついていないものがあり、指が切れにくい構造になっています。ステンレス製は、通常の包丁で多く使われている素材なので、しっかりとした切れ味です。子ども用のものは、刃先が丸くカットされていたり、子どもの手でも十分に支えられる重さになっていたりします。

 この2種類の包丁どちらがいいのか? さまざまな意見があると思いますが、私は切れ味の良いステンレス製をお勧めします。良く切れる包丁のほうが、包丁の正しい切り方を習得できるので、変な癖がつきにくいと考えるからです。お箸や鉛筆と同様に、最初に正しい扱い方を覚えることが大切なのではないでしょうか。

 プラスチック製も危険がないわけではありません。切れ味がそれほどよくないため、子どもが力任せに切ろうと躍起になった時、思わぬ怪我が起こってしまう可能性があります。

 一方、ステンレスの包丁はよく切れるので、「なんとかして切ろう!」という気持ちよりも「安全に扱おう!」という意識がより働くので、子どもはゆっくり丁寧に扱います。

 しっかり切れる包丁で、「包丁の切れ味」を体感し、安全な使い方を習得することが大切だと思っています。

 ただこれは、私の考えなので、ご家庭で話し合いお子様にぴったりの包丁をお選びください。

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小さな怪我はつきもの