<『違うだろ!!笠松の馬券の買い目だろ!?』刑事さんは結構声を張り上げていたが自分の中でもそりゃ当たり前だよな、しょうもない嘘過ぎるとちょっとアホらしくなった。「ですね、笠松の買い目ですね。」>

 それにしてもなぜ、禁じられている馬券に手を出したのか?

<「お金」という麻薬に侵された>

<数回買って良い思いをすると抜けられなくなっていってしまう>

 元調教師はこんな心境を綴っていた。

 競馬法違反(馬券購入)で捜査していた岐阜県警はすでに引退した騎手と調教師の4名を書類送検。3月29日には岐阜区検は略式起訴した。

 そして委員会は競馬法違反の馬券問題だけではなく、セクハラも詳細に調査結果を公表している。

 馬の世話などをする女性厩務員3名から現役のD調教師に対し、委員会にセクハラ被害が申告されていた。

 E厩務員は厩務員になって間もなく、セクハラ被害を受けた。

<レース中の移動時のバス車内では、わざと隣に座ってきて「いい尻しとるな」「触っていいか」「触るぞ」と言いながら臀部を触った>

 D調教師はF厩務員対し、<寒いから等と言いながら、抱きついた>など数々のセクハラ行為が書かれている。

 また、セクハラ発言も多数あり、女性厩務員に<いつ抱かせてくれる><トイレでいいでやらせろ><3秒で済む>などの暴言を吐いた。

 そして女性厩務員の夫には<嫁を一晩貸せ>などと発言したという。

 また、G騎手には<お前のお母さんとデートさせろよ><お前のお母さんと1回寝させろよ><お前のお母さんいつ抱かせてくれるんや>などと繰り返し発言していたと委員会は認定。

 D調教師は過去にセクハラが問題になり注意を受け、2度としないという内容の「誓約書」を提出していた。にもかかわらず、それを無視して懲りずにセクハラを続けていたというのだから開いた口が塞がらない。

 笠松競馬所属のある厩務員はこう肩を落とした。

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レースが中止されている笠松競馬場