検察審査会申立代理人、郷原信郎弁護士がこう語る。
「菅原氏は祭りへの寄付は自身で持参するか、できない時は秘書に立て替えさせていた。後日、菅原氏が秘書に現金を渡して精算。検察審査会で申立が受理され、起訴相当になったのは、菅原氏のもとにいた秘書の証言が大きかった。広島の河井夫妻事件と同様に不都合があると秘書に責任を取らせようとする菅原氏の言動が許せなかったそうです」
ある秘書は東京地検特捜部から何度も事情を聞かれ、2020年6月の取り調べでは、祭りなどの小口のカネのばらまき手口も具体的に証言したという。AERAdot.が入手した秘書の陳述書にはこう記されていた。
<秘書が通夜に代理で出席したり、香典を先渡ししておくことは菅原事務所のルール。菅原代議士からも『基本通夜には出席』と言われた>
<香典を立替え分は、毎月、まとめて菅原代議士から支払われた>
そして、通夜や葬儀の日程の情報収集が秘書たちの大事な役目となっていたという。
<会合や葬儀の情報収集を怠るなどした場合、取りこぼし罰金という制度があった。菅原代議士から『罰金』と言われたら、秘書がその金額のお伺いを立てて払っていた>
そして週刊文春で報じられたように菅原氏が経産相在任中の2019年10月5日にも、練馬区の支援者が亡くなり香典5万円、枕花大1万円を秘書が渡したことがリストに記載されていた。検察審査会への申立の証拠には次のように生々しいやりとり会話が詳細に記されていた。
<2019/10/05 菅原にお伺いを立てる。菅原から「5万円」と連絡が入る>
事情聴取を受けた秘書は先の陳述書で菅原氏にこう強く反発していた。
<秘書が私の指示を誤解したと菅原代議士はマスコミに説明した>
<秘書が文春と組んで、香典を差し出す写真を撮らせ経産大臣から引きずり落としたと、菅原代議士が地元で言っていると聞いた>
<代議士から『裏切り者』の濡れ衣を着せられました>