吉村洋文大阪府知事は4月末、このメールについて「事務方同士が行ったものであり、府の方針ではない」と釈明、謝罪する騒ぎになった。

「既に医療崩壊が進んでしまっている大阪府内では、メールの内容は医療現場では当然の前提として運用されている状態です。それがたまたまメールという形で一般に知れただけの話です。いまの大阪は病床が逼迫する中、高齢者への医療提供を遠ざけてまで入院調整をせざるを得ない悲惨な状況に陥っています。菅総理とバイデン大統領との首脳会談に忖度し、こうした事態に陥るまで事態を放置してきた吉村知事の人災です」(医療関係者)

 吉村知事は連休明けに6日にも宣言解除の判断を行うと表明しているが、この状態で選択肢は多くないようにみえる。だが、官邸関係者はこう話す。

「菅総理は東京五輪と経済への影響から緊急事態宣言の早期解除を模索し、データよりも政治を優先した判断をしかねない様相です。吉村知事は今回こそは菅総理を忖度している場合ではない。宣言の延長を国に要請してまず、この惨状を脱するために、関西広域連合間での病床融通要請など、あらゆる策を講じる必要があります。プライドが高く、2月の宣言早期解除の失敗をなかなか認めようとしない吉村知事ですが、今回は近隣知事に頭を下げるべき」

 大阪はコロナ危機を乗り越えられるのか。(AERAdot.編集部)

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