日本ハムの育成には定評があった。ダルビッシュ有(パドレス、04年1位)、大谷翔平(エンゼルス、12年1位)は高卒入団からメジャーのトッププレイヤーにまでなった。他にも中田翔(07年高校生1位)、西川遥輝(10年2位)、近藤健介(11年4位)ら生え抜きを、リーグを代表する選手に育てあげた。
「ダルと大谷は別格です。確かに日本ハムの育成は素晴らしいが、どちらかといえば野手に偏っている。柿木と同期の吉田輝星も期待されているが、いまだにブレークする気配は感じない。入団当時の評価に疑問符がつき始めているのも事実。高校時代がピークだったのか、それともプロ入り後に問題があったのか。まだ3年目とはいえ、時間はどんどん経過しますから」(在京球団スカウト)
柿木と同じ年のドラフトで1位指名された吉田も、1年目にプロ初勝利を挙げるなど既に一軍のマウンドには立っているが、まだまだチームの戦力にはなれていないのが現状だ。
「(日本ハムは)開幕から低迷が続くが、プラスに考えれば世代交代を進めるチャンス。今こそ組織として培った育成能力が試される時期。新球場ができた時、2人(柿木と吉田)が絶対的な存在になっていて欲しいです」(日本ハム担当記者)
プロでは結果は残せていないが、まだ今年でプロ3年目。時間が過ぎるのはあっという間だが、若いだけに急成長も見込める。甲子園で優勝投手となった柿木が吉田とともに、2023年開業予定の新球場「エスコンフィールド北海道」で躍動する姿に期待したい。