「平昌オリンピックがあって、また改めて今に至るみたいなことをしたかったので、僕の代表曲であるSEIMEIをやらせていただきました」
そして、弱さも含め、北京五輪のことを振り返った。
「(4回転半は)皆さんに期待していただいているのにできない、だけどやりたいと願う。だけどもう疲れてやりたくない。自分の気持ちがおろそかになっていって、壊れていって、でもやっぱり皆さんの期待に応えたい。自分の心の中のジレンマを表現したつもりです」
今後は、競技者としてはできなかったような経験を積み、それらを表すかつてないような新しい世界を創造して、私たちに届けてくれることだろう。
それだけの感性の持ち主である。(朝日新聞スポーツ部・後藤太輔)
※AERA 2022年12月12日号