矢野葉子[35]
ミレニア 訪問看護師

やの・ようこ◆1985年、北海道生まれ。看護学校を卒業後、病院の看護師として6年間勤務。妊娠を機に退職。2児で7年間の育休を経て、2020年に訪問看護師として復職。0歳から100歳までの患者宅に行き、入浴などのケアや医療行為をしている

 看護学校を卒業後、東京勤務になる夫と共に上京しました。長男を出産した当時、夫は仕事で忙しく、平日はワンオペ。北海道在住の両親を頼るのも難しく、孤独感を味わったこともありました。復職を考えましたが、仕事と育児の両立は難しいと考え断念。子どもに振り回され、毎日怒ってしまう生活が続く中、好きな仕事をしたい気持ちが芽生え始めました。そんな時、夫に起業の話をされました。

 夫の退職後、2人体制で家事、育児をする環境になったことで、7年間の育休を経て昨年復職。現在は、訪問看護師として働いています。コロナ禍で厳しい状況が続きますが、患者の方の自宅にうかがうことで、その方にあった看護ができていることにやりがいを感じています。

 夢は、北海道に移住し、自然豊かな環境で子育てをしながら、訪問看護ステーションを立ち上げること。夫は東京で仕事の基盤を作っているので話し合いが必要ですが、今後、夢をかなえられたらと思っています。

(構成・小野ヒデコ)

AERA 2021年7月5日号