40歳になってようやくこの短編が自分のものになったと語る。
長年親しんできた作品のほかに森喜朗の女性蔑視発言、樹木希林、市原悦子の訃報など最近の話題も盛り込まれている。
岡田さんは6年前にニューヨークに拠点を移し、執筆とグラフィックデザインの仕事をしている。渡米して驚いたのは、中高年が自分の年齢を気にしないことだった。
「年齢どころか性別もよくわからない人たちの間に放り込まれました。でも、みんなうまくやっている。この年齢だからこうしなきゃという圧力もなく、中年期を楽しく生きていけそうな環境が見つかりましたね」
巻末にはコラムニストのジェーン・スーとの対談も収録されている。(仲宇佐ゆり)
※週刊朝日 2021年7月16日号