藤田:はい。またオリンピック競技から外れてしまうんですけど、自分も北京のオリンピックがあったときは高校生だったので、いま上野さんとプレーをしているってこと自体が自分の中でほんとに奇跡に近いと思いますし、その最高の瞬間を共にできたことを本当にうれしく思うので、あきらめなかったら願いがかなうというか、子どもたちにもその夢を持ってソフトボールを続けていってほしいなと思うのと、自分たちもしっかりそういう姿を見せていけるように今後も頑張っていきたいなっていうふうに思います。

――上野さんに二つ質問です。13年間、(米国の)モニカ・アボットさん(36)と戦ってきた。どのくらい楽しんで2人で試合をやってきたか。

上野:はい。えー、やっぱりずっと永遠のライバルとして同じピッチャーとしてお互いにリスペクトしていると思いますし、特にアボット選手に関しては日本リーグでもソフトボール界を引っ張ってきた選手でもあるので、こうしてまた13年前と同じオリンピックの決勝の舞台で、マウンドに上がり合って戦えたっていうことは本当にうれしいですし。よき友でありよきライバルであり、そういう思いで接しています。

――次回28年ロサンゼルス五輪でソフトがあったらいるのでしょうか。

上野:うーん、そうですね……。今の、うーん、私にはまだそこまで考えられないですけども、あの、やっぱり今日試合で投げていても、投げることが好きだったし楽しかった、からこそ投げられるまで投げていきたいなっていう思いは強かったので、もしかしたらそのときまで私が投げていたら再度マウンドに立つことがあるかもしれません。

――宇津木監督に。(ベンチに1度下がった選手が再出場できる)リエントリーで七回のマウンドに上野選手が上がりました。そのときに上野投手にかけた言葉があったら教えてください。また、なぜもう一度、最終回のマウンドを上野投手に託したのでしょうか。

宇津木:言葉……。たぶん忘れたと思います(笑) ただ、降板したとき、(六回は)もともと3人左バッターだったんですね。そこで後藤(希友、20)で、おとといの調子を見て、そういう意味で一歩遅れて、正直なところあれって思って交代させましたけど。どうして戻したかというのは、後藤が緊張してるんじゃないかなって。そしてやはり、引っ張ってきた上野しかない。そういう意味で迷わなく交代しました。

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