コロナ禍で不倫を始めたという女性もいる。都内在住の40代女性はこう話す。
「昨年春から夫も私も基本はテレワーク、ふたりの子どもも休校で家にいます。3LDKの狭いマンションで家族4人、顔をつきあわせる日々が続き、気持ちが煮詰まった」
夫と別室でしていたテレワークの合間に、初めてSNSに手を出し、高校時代に片思いだった男性とのやり取りが始まったという。やがて、お互いの会社が近いことがわかり、出社日を調整し合って再会。「明日も出社だということにして会おう」と、不倫に走った。
「そんなことになるなんて思ってもいなかったけど、コロナ禍で唯一の救いになったのが彼だったかも。『Go Toキャンペーン』のころは割安で食事やホテル利用ができたのもラッキーでした。今は夫が通常勤務で私は週3回出社ですが、会う時間をつくって不倫を楽しんでいます。夫とのセックスレスが解消されたら、更年期症状も楽になった気がします。今後もバレないように続けていくつもりです」
不倫カップルの多くは「コロナ禍のほうが密会しやすい」と口をそろえる。
「今日は出社日と妻に言えば、疑われずに外出できる」(50代男性)、「100%リモート勤務になったことを相方に告げずに、今日は出社日と言ってデートしている」(40代女性)など。「相手の男性にリモートで会社のスタッフと話しているふりをさせて、きわどい会話を楽しんでいる」(20代女性)という強者もいた。
コンドームメーカーのジェクスが昨年2月、新型コロナ流行直後に実施したアンケートによると、「浮気・不倫の経験がある」と答えた男性は約68%、女性は約46%。2017年の同様の調査より男性は30ポイント超、女性は20ポイント超、それぞれ増えた。
夫婦問題研究家の岡野あつこさんも夫婦間の相談のうち、不倫がコロナ禍で増えているという。
「新型コロナ発生当初は、在宅時間が長くなり夫婦間のストレスが増加したという相談が多かったのですが、今年に入って増えているのは不倫の相談です。一緒の時間が長くなり夫(妻)にイライラ、不倫相手には会えずイライラ。それが爆発して不倫に突き進んでしまったというケースが多いようです」