東京五輪で銀メダルを獲得した豪州のマリアフェ・アルタチョ・デル・ソラール(写真/gettyimages)
東京五輪で銀メダルを獲得した豪州のマリアフェ・アルタチョ・デル・ソラール(写真/gettyimages)
この記事の写真をすべて見る

 現在開催中の東京五輪では女子アスリートの活躍も目立つが、ここ最近女子スポーツ選手について欠かせないトピックがある。それは、性的画像の拡散問題だ。

【画像】“セクシークイーン”と呼ばれビジュアルでも注目を集める選手はこちら

 特にビーチバレーボールや、体操、陸上など肌の露出が多いユニフォームで競技に参加する選手が被害に遭う場合が多く、実際に選手たちが声を上げるケースも目立ってきた。しかし、一方で「そもそも、性的に見られるようなユニフォームを改めるべきでは?」という声があるのも事実だろう。

 そして、その“問い”に対して、実際に行動に出る選手たちがいる。最近話題となったのが新体操のドイツ代表の選手たちだ。通常ならレオタードを着て競技は行われるが、今年4月に開催された欧州選手権では、性的画像の拡散問題への抗議を込めて足首まで覆われた「ユニタード」と呼ばれる衣装で大会に参加したのだ。

 この行動には賛否が巻き起こったが、ドイツ体操協会もこれを容認。「ユニタード」で参加したザラ・フォスは「通常のユニフォームに居心地の悪さを感じていた体操選手が私たちに触発されて、あとに続いてくれればいい」と語っている。今回の五輪でも、「ユニタード」で大会に臨んだドイツチームは話題となり、新たなスポーツ界の流れを作ったといっても間違いないだろう。

 体操以外では、やはりこの問題で最も多く登場する競技がビーチバレー。特に同じ環境でプレーする男子選手がタンクトップとハーフパンツで競技に参加する一方で、女子選手はビキニでプレーすることに対して、疑問を投げかける人も少なくない。

 ちなみにルール上は、女子選手も男子選手と同じようにタンクトップやショーツでプレーすることは可能となっている。かつては、国際バレーボール連盟(FIVB)の規定としてビキニでプレーすることが定められていたが、2012年にルールが変更。今ではワンピース、そして男子と同じようにタンクトップとショーツなど、ビキニ以外でプレーすることも許可されている。

次のページ
ビーチバレー選手がビキニでプレーする理由