実際に、2016年のリオデジャネイロ五輪では、エジプト代表の選手が宗教上の理由ではあるがロングパンツと長袖のシャツでプレーしたことが世界的に話題となった。

 ちょうど五輪直前にビーチハンドボール選手がビキニの着用を拒否し、罰金を科されたことが話題となったが、ビーチバレーの場合は事情が異なる。プレー中に何を着用するかについては選手に委ねられているのが実情だ。

 だが、未だに多くの選手がビキニでプレーするケースが多い。それはなぜなのか……。

 ドイツの新体操選手が「ユニタード」で演技したように、海外でも女子アスリートの性的画像拡散については大きなトピックとなっており、五輪開幕直前の7月22日には、「TODAY」のウェブサイトが「なぜビーチバレーボール選手はビキニでプレーするのか?」というテーマの記事を掲載。その中で、アメリカの代表選手として活躍したジェニファー・ケッシーがインタビューに答えている。

 彼女はちょうどユニフォームの規定が「ビキニ以外でもプレーが可能」に変更された2012年のロンドン五輪で銀メダリストとなったが、その時も彼女が身に着けていたのはビキニだった。

 彼女はなぜビキニを着用してプレーするかについては「ツーピース(上下が分かれた)のユニフォームはパフォーマンスの観点から理にかなっている。ユニフォームがずれたりしないようにフィットしている必要もある」とプレーする際にビキニが適していると主張。また、ビキニという呼び方については「競技用ユニフォーム、もしくは競技用ギアと呼びましょう」とあくまでプレー中に着用しているものは、一般の認識で言うところの“ビキニ”ではないとコメントしている。

 ハーフパンツでプレーすることに関しては、「汗まみれになって、砂だらけにもなって、自分にとっては快適ではなかった」と述べる一方、「でも状況によってはレギンスも良いオプションかもしれない。特に暑い時でなければ。時期によってはビキニも良いオプションではない時もあるかもしれない」としている。そして、何より重要なこととしては「個人が選べる自由」があるべきとし、ベストなパフォーマンスをする上で何が最適なのか各々が判断すべきと語っている。

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