男子が盛り上がっていて、女子は結果を出さなきゃ見てもらえないというのはわかっていたので、決勝までいっていろんな方に見てもらえて知ってもらえた、いい大会だったと思います。
――この銀メダルが日本の女子バスケットボール界にどんなレガシーを残すと思うか。
この大会で銀メダルを取ることができて、いろんな人に女子バスケの魅力を知ってもらえたと思うし、世界にも通用することを知ってもらえたので、この銀メダルはいろんな方に伝わったんじゃないかなと思います。
【ホーバス監督】
――オリンピックを振り返って。
チーム全体の道のりは山あり谷ありでした。銀メダルを勝ち取った選手たちの誇らしい顔を見ていると、苦労したかいはあったと思います。今日の試合は想定していたのと違いました。もっと点が取れると思いましたが、米国のディフェンスがめざましくてシューターが止められ、これまでの試合でシュートできていたところが取れなかったりして、バランス、リズムが崩れたところはあったと思います。金メダルをかけた決勝で全員が得点できたことも特別なものがあります。
――この大会がこれからの日本のバスケット代表にとってどんな大会になっていくといま感じているか。
本当に金メダルを取りたかった。それは残念ですけど、このステージで、日本のきれいなバスケットを本当に見せたいと思っていた。それはよくできたかなと思いました。(銀メダルを獲得したことを機に)ファンも増えるし、日本の中でもサポートが増えると思います。女子バスケには世界中に強いチームがいますので、これは終わりではない。始まりです。
――去年、(身長193センチの)渡嘉敷来夢(らむ)選手(30)がけがで代表入りできず、このチームはスーパースターがいない、みんなステップアップする必要があると言っていたが、オリンピックを終えた今、このチームは全員が主役になったと思うか?
全員がステップアップしたかと思います。スーパーチームですよ。スーパースター選手はいないけど、チームは素晴らしいです。
(編集部・深澤友紀)
※AERA 2021年8月1日号 オンライン限定記事