「最初はみんな普通に飲んでいたのですが、貼られた紙をみて、ちょっと変だなと…」
【写真】「日本維新の会」が提供していると記された貼り紙がこちら
こう話すのは、大阪市の大阪市大規模接種センターの会場であるインテックス大阪でワクチン接種に従事する医療関係者のAさんだ。AERAdot.に提供してくれた画像にはこう記されていた。
<大阪市大規模接種センターにおけるお茶等の飲料については、以下の団体からご寄付をいただいております。
・日本維新の会(6/8~)
・株式会社〇〇〇(7/5~)>
そして、手書きで<ご自由にお飲みください>という貼り紙もあった。
Aさんが違和感を持ったのは「日本維新の会」が提供していると記されていた点だ。
「もうすぐ衆議院が解散して、選挙があることは大抵の人が知っていることですから」(Aさん)
大阪市大規模接種センターの会場となっているインテックス大阪は普段、展示場などとして利用される。大阪市内の中心部から距離がある場所に位置するため、シャトルバスが運行され、1日で最大3500人程度が接種できる体制という。医師など医療関係者と大阪市職員ら約300人以上が毎日、接種の作業にあたっている。
会場が稼働したのは、6月7日。張り紙の日付からすると、その次の日から、飲料水が提供されたことになる。置かれているのは、水、お茶、スポーツドリンクなど。常温のものと、冷蔵庫で冷やされたものがあるという。置かれている場所は、医療関係者のロッカー室と接種会場の通路だ。
「接種会場に向かうために通る場所に置いてあるので、スタッフなら誰でもタダで貰えます」(Aさん)
そこで問題視されているのは、公職選挙法との関係だ。元法相の河井克行被告、元経産相の菅原一秀氏も公職選挙法違反を問われた。法律では有権者への政治家、その後援団体からの寄付は一切、禁じられている。日本維新の会からの提供というのは、公職選挙法で定める寄附行為に該当するのではないか、という疑いが生じているのだ。東京地検特捜部元検事の落合洋司弁護士はこう指摘する。