今はコンプライアンスが厳しいので、社会復帰した後でも「直接は(君と)仕事できないから、誰か他の人を立たせてよ」とか言われてしまう。そうやって日陰で生きていくこともできるかもしれんけど、その行為自体が「反社」じゃないですか。フロント企業でしょう。だから自分たちからもっと前に出ていって、社会と交わる場所を作っていかないと、どんどん下がっていくだけの人生になってしまう。YouTubeは前に出ていく手段なんです。

――翔さんが他のYouTubeチャンネルに出演された際、これまで11回の逮捕歴があると紹介されていました。これは事実なんでしょうか。

 少年時代からの再逮捕とか含めれば、それくらいだと思います。でも、中学時代に学校の先生を3階から突き落としたとか、10人で1人を袋だたきにしたとか、うその情報もたくさんありますよ。最後に逮捕されたのは野球賭博で26歳のとき。ここ最近の6年間は逮捕されていません。

――26歳までは、なぜそこまで犯罪行為を繰り返してしまったのでしょうか。

 偉大な兄貴のプレッシャーがあってグレたとか言われたこともありましたけど、それは全然違いますよ(笑)。僕はダルビッシュ有の弟としての人生しか知らないので、他人と比べようがないですから。

 中学時代までは何も考えずに暴れてただけですけど、少し大人になってくると、他の地域の奴らには負けられないとか、名前を落とさないために、背伸びをしなければならない場面が増えていったんです。自分のうわさもどんどん広まっていくからケンカは引けないし、どれだけエグイことをやったかを競うようになる。ナメられないように行為がエスカレートしていって、悪いことをすることがかっこいいという基準でしか考えられなくなっていくんですね。

 あとは、暴力が金になることを覚えると、人を恐喝してお金を得ようと考えるようになる。動機としてはそんなところです。社会や家庭に反発しようとか、そういう複雑なことではなく、もっとシンプルです。今は「悪いことがかっこいい」なんて全然思っていないので、そこは変わりましたね。YouTubeも含めて、自分がやりたいことをやれて、言いたいことを言える場所ができてからは、その環境を大事にするようになりました。

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「よくこんな場所に出てきたな」との批判も