うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格した杉山奈津子さんも、今や小学生の男の子の母。日々子育てに奮闘する中でとり入れている心理テクニックや教育方法をお届けします。
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いじめのニュースを読んでいると、人としてよくこんなことができるなと、吐きそうになります。特に親になってからは、つらすぎて読めなくなってしまうことすらあります。
しかし、こうした痛ましい出来事は、昔から、決してなくなることはありません。
「学校」という場所は、他人との関わり合いを、教育として学ぶ場所でもあります。
ただ、世の中にはいろいろな人間がいます。そして、人と人との関わり合いが存在する以上、大なり小なり「上下関係」や「疎外」が発生します。
人によって、状況によっては、そこからいじめにまで発展してしまう可能性があることを、誰も否定できません。
■「いじめ」ではなく「犯罪」とすべき
いじめのような悲しい事件を防ぐためにはどうすればいいか。
よく聞くのが、「いじめ」ではなく、「窃盗罪」「傷害罪」のように、きちんと罰則を与えられる犯罪として扱うべきだというものです。
子どもたちに、「ただの子ども同士のおふざけでは済まされない」と理解させ、抑止力をもたせるわけです。
これも、たしかに子どもたちに対するいじめへの対応策となるでしょう。
ただ私は、エスカレートしたいじめに関しては、大人にしかできない対応策が、確実に存在すると考えています。
実際のところ、子ども同士だけでは、なかなか解決が難しい点が出てくるでしょう。大人である先生や親たちが、いかにして子どものいじめを見抜けるか、そして適した対応をとれるかどうかが、非常に重要なポイントになってきます。
しかしここで問題なのは、子どもが親に対して、「自分がいじめられている」と告白すること自体が、非常に難しいという点です。