これまで、日本の警察に告訴された件、刑事事件化された件は一つもありませんし、日本の裁判所に民事裁判を提訴されたことも、一件もありません。
2006年当時、千葉に滞在していた韓国人女性に対して出入国管理法違反の疑いがかかり、2007年1月、千葉県警が千葉の関係者の居宅に対して強制捜査を実施しました。その際、2006年8月11日付の朝日新聞に掲載された記事『摂理、千葉に関東の拠点』において「告発の幹部宅 性的暴行 利用か」と指摘された場所も捜索を受けていると理解しています。しかしながら、現在に至るまで、千葉県警からもその他の警察・公安当局からも、性的暴行容疑について問われたことはございません。
朝日新聞を中心に当時マスメディアにおいて報道された「日本でも性的被害に」「日本の被害者は100人超、1000人超、1万人超」などといった扇情的な内容は、結局、一件も刑事事件化されることなく、今に至っています。
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摂理は「聖書について学ぶように勧める以上、聖書に言及せざるを得ませんので、宗教行為であることは明らかになっているかと存じます」と説明するが、AERA dot.の取材では、大学生らに接触する最初の段階では聖書を持ち出してはおらず、宗教であることも明かしていない。聖書を学ぼうと持ちかけるのは、関係をつくった後である。
また、女性信者の暴行についても「日本の警察に告訴された件、刑事事件化された件は一つもありません」としているが、摂理からの脱会相談に長年携わっている全国霊感商法対策弁護士連絡会の渡辺博弁護士は「周囲への発覚を恐れて被害届を出せなかった」と説明している。
信教の自由は、憲法で認められた権利である。とはいえ、こうした手法による勧誘を「被害」と捉え、大学に相談する学生が相次いでいることはまぎれもない事実である。(AERA dot.編集部 國府田英之)