中日に1位指名を受けた上武大ブライト健太(C)朝日新聞社
中日に1位指名を受けた上武大ブライト健太(C)朝日新聞社

■中日:55点

 歴史的な貧打解消を狙い、6人中5人が野手という指名となった。ある意味狙いは分かりやすいと言えるが、極端な偏りにはやはり不安を感じる。1位のブライト健太(上武大)、2位の鵜飼航丞(駒沢大)、6位の福元悠真(大阪商業大)は全員が右打ちの外野手というだけでなく、長打力はあるものの確実性には乏しいという点も共通しており、分かりやすい表現をすれば0か100かというタイプである。3人のうちだれか1人でも戦力になれば御の字という考え方もあるが、やはりバランスには欠けた指名だった印象が強い。高校生の2人の野手でバランスを取り、左のリリーフとして石森大誠(火の国サラマンダーズ)を補強できたのはプラスだが、もう少し純粋にその年に評価が高い選手を狙う姿勢も欲しかった。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員

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