巨人を退団した石井琢朗氏(C)朝日新聞社
巨人を退団した石井琢朗氏(C)朝日新聞社

 石井コーチのDeNA入閣に、巨人の関係者から惜しむ声が少なくないという。20年から巨人の1軍野手総合コーチに就任。当時打撃不振で引退危機だった中島宏之と打撃フォーム改造に取り組み、復活を支えた。今季ブレークした松原聖弥、広島時代から指導を受けていた丸佳浩など「門下生」が多かった。だが、今年はシーズン終盤の10月5日に3軍野手コーチに異例の配置転換。奇しくも同日から巨人は2つの引き分けを挟み、10連敗を喫した。

「退団の経緯はわかりませんが、巨人のコーチ陣で原辰徳監督に異論を唱えることができたのは石井コーチぐらいでしょう。元木大介ヘッドコーチ、後藤孝志野手チーフコーチ、宮本和知投手コーチはそういうタイプではない。10月に2軍監督から1軍作戦コーチに配置転換された阿部慎之助コーチもなかなか言えないのではないでしょうか。モノ言えるコーチがいないと、チームが負のスパイラルに入った時になかなか抜け出せない」(スポーツ紙記者)

 石井コーチが入閣するDeNA。来季は「原ジャイアンツ」の前に立ちはだかる手強い相手になりそうだ。(桜庭嘉男)