今年はキャンプインしてから6件の交換トレードがあったプロ野球。特にロッテはDeNAから獲得した国吉佑樹が中継ぎとして大活躍を見せ、また中日から獲得した加藤匠馬も守備でチームに貢献するなど、大きな成果を得ている。
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そこで今回は彼らのように、現在のチームではくすぶっているものの、移籍をきっかけにブレイクする可能性のある選手と、移籍先としてマッチしそうな球団を探ってみたいと思う。
プロ入りして一軍戦力となるまでに時間のかかるポジションである捕手だが、なかなか出番のない選手として真っ先に思い浮かぶのが磯村嘉孝(広島)だ。二軍で着実に力をつけて2019年には65試合に出場して30安打、打率.278という好成績を残したが、その後は坂倉将吾と石原貴規の台頭もあって出場数が減少。今年は正捕手の会沢翼が故障で長期離脱したにもかかわらずベンチを温める日々が続き、二軍でも中村奨成や持丸泰輝といった若手に出場機会を与えるためにわずか22試合の出場に終わっている。
地肩の強さは特別目立つわけではないが、キャッチング、ブロッキングなど守備面は一軍でも十分に通用するレベルにある。そして代打としても結果を残しているように、打てる捕手というのは何よりも大きな魅力である。来年で30歳と、キャッチャーとしてはこれから最も脂が乗ってくる年齢となるだけに、出番の少ない広島に残り続けるよりも、話があるなら他球団でチャレンジした方が活躍の場は広がるはずだ。なかなかキャッチャーを固定できない日本ハムや、正捕手の中村悠平に次ぐ選手が手薄なヤクルトなどは狙い目の選手と言えるだろう。
他球団から加入した選手や若手の成長で出番が減っている選手としては重信慎之介(巨人)も当てはまる。プロ入り4年目の2019年までは抜群の脚力を武器に順調に出場試合数を増やしていたが、松原聖弥の台頭や梶谷隆幸の加入もあって出場機会が減少。今シーズンも73試合には出場しているものの、スタメンで起用されたのはわずか11試合で、17安打、2本塁打、6盗塁という成績に終わった。2017年と2019年には二桁盗塁も記録しているようにそのスピードは大きな武器であり、パンチ力のある打撃にも定評があるだけに、出場機会さえ増えればある程度の成績を残せる可能性は高い。スピードのある外野手が不足している西武やDeNAなどであれば、レギュラー争いに加わることも十分に考えられるだろう。