
手土産を選ぶとき、たとえばチーズケーキ好きの人には、人気店のチーズケーキにしよう、と思うもの。でも、和菓子に詳しいことで知られる、あんこ好きのフリーアナウンサー川田裕美さんは、相手の好みではなく自分の好きな和菓子から選ぶことが多いそうです。
その理由について、川田さんならではのコミュニケーションのヒントを著した『ゆるめる準備――場にいい流れをつくる45のヒント』から、本文の一部を抜粋・改編して紹介します。
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■「自分が好きなもの」から探す
仕事でもプライベートでも、手土産を渡したり、いただいたりする機会がよくあります。
相手の顔を思い浮かべながら、「どんな手土産を持っていこうかなあ」と考えをめぐらせる時間は楽しいもの。また、「私が喜ぶかな」と選んでくださった手土産は、どんなものでもほんとうにうれしいです。
自分が手土産を購入するときには、持参する先が、どのような場なのかをまず考えます。

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個別包装されていたほうが配りやすいのか、その場で切り分けたほうが楽しい時間を過ごせるのか。舞台やライブであればたくさんの方が差し入れをされるので、できるだけほかの人と重ならないように気をくばります。
ただ、そういった前提をふまえたうえで、最終的に選ぶのは「自分の好きなもの」「自分が得意なジャンルの商品」です。
手土産というと、つい相手が好きなものを持って行きたくなりませんか?
私も以前はそうでした。ワインが好きな相手なら、ワインショップで店員さんのオススメを購入したり、ボトルのデザインで選んだり。自分がワインに詳しいのならいいのですが、そのような場合、自分よりも相手のほうがワインに精通しているケースがほとんどです。好きだからこそのこだわりがあったり、好き嫌いもあったりするかもしれません。珍しいワインだと思っていたものが一般に流通していたり、実はお祝いに向かない銘柄だったり……。