ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、の陽太ちゃんです。

【写真】こんな姿見たことない! 枯れ葉をやさしく抱えて立ち上がる猫

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 私が愛猫と出会ったのは3年前。ペットショップのガラス越しにこちらを見つめる視線に気付き、足を止めた。可愛らしい、くりくりした目で私を見つめていたその猫を抱っこさせてもらうと、のどを鳴らして甘えてきた。

 後ろ髪を引かれながらもその日は帰宅。1週間後に行くと、まだその子はいた。この子はもともと体格が少し大きく、どうしても子猫を望む方が多いから……と店員さん。

 その瞬間、私がこの子を引き取る!と決めて主人を説得し、晴れてお迎えすることになった。

 名前は太陽のように家族を照らし、太くたくましくと、陽太(はるた・雄、3歳)にした。

 陽太は元気に育ってくれたが、今年の5月、急に体調を崩した。

 食事を取らなくなって嘔吐を繰り返し、ケージから出てこない。病院につれていくと、腎臓病と診断された。

 陽太は生まれつき腎臓機能が弱く、かなり状態も悪かったため、先生から5歳までは生きられないだろうと言われた。

 突然告げられた余命に頭が真っ白になり、気づけなかった自分が悔しく、泣き崩れることしかできなかった。

 でも諦めず、入院や食事療法を続けると、なんと2カ月で、腎臓病を示す数値が正常値まで回復したのだ。一度壊れた腎臓はもとには戻らないらしく、先生にもここまで回復するのは奇跡だと言われた。

 今は、後から迎え入れた、元ノラ猫の妹分の陽菜(ひな)ちゃんと毎日ケンカしながらも、元気に走り回っている。いつか、先に逝くことはわかっているが、まだまだ早いよ、と毎日成長を見守っている。でも本人は最近反抗期みたいで、そっぽ向くばかりだ(笑)。(福岡県北九州市/37歳/会社員)

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週刊朝日  2021年12月10日号