関東大学リーグ戦グループ1部の覇者は東海大学。日本大学とは引き分けたものの6勝1分けで4連覇を飾り、3リーグの優勝チームの中では最も継続的に高いレベルを保っている。一方で、準々決勝を戦う8校のうち大学日本一の経験がないのは東海大学、京都産業大学、日本大学の3校。このうち東海大学だけが決勝に進出(3回)したことがある。戦力と経験値がそろった今大会はこの壁を破り、11校目の優勝チームとして名を刻みたい。

 準々決勝の相手、慶應大学とは谷で対戦する。慶應大学は4回戦で近畿大学に辛勝。関西では天理大を下して2位となり、9大会ぶりに出場した相手に13-10と追い上げられ、終了直前、近畿大学にPGを狙う機会を与えた。決まって同点引き分けならトライ数で上回っていた近畿大学が準々決勝進出だったが、これが外れて慶應が勝ち上がった。

 準々決勝から登場するシード4校の残り1校は早稲田大学。関東対抗戦最後の早明戦で明治大学に競り勝ち、2位に入った。秩父宮での準々決勝は、その時以来の試合。相手は再び明治大学(関東対抗戦3位)だ。明治大学は4回戦で前回優勝の天理大学(関西3位)を下した。スクラムでペナルティートライを挙げるなどFW戦で優位に立ち、27-17で逃げ切った。

 準々決勝4試合で今シーズン2度目の対戦となるのはこのカードだけ。早明戦では明治大学がスクラムを押すなどFW戦で優位に立ちながら、なぜかラインアウトからモールを押すなどFWの強さを前面に出す戦いをせず、単調にボールを動かしては早稲田大学の防御の餌食となった。雪辱を期す明治大学が今度はどういう攻めを見せるのか、早稲田大学はFW戦でどう対抗するか。

 新年1月2日の準決勝第1試合は東海大学-慶應大学戦の勝者と明治大学-早稲田大学戦の勝者、第2試合では京都産業大学-日本大学戦の勝者と帝京大学-同志社大学戦の勝者がそれぞれ対戦する。