ラグビーの第58回全国大学選手権は、これまでシードされていた関西、関東の3リーグの優勝チームなど4校がいよいよ登場し、26日に準々決勝4試合が東京・秩父宮、埼玉・熊谷の両ラグビー場で行われる。過去3大会は毎回王者が変わっており、今大会も連覇を目指した天理大学(関西)が4回戦で敗退と戦国時代が続いている。準決勝は来年1月2日、決勝は同9日に、ともに東京・国立競技場で行われる。
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36シーズンぶりに大学王者が輩出した関西大学Aリーグを制したのは京都産業大学だった。元日本代表の司令塔だったOBの廣瀬佳司氏が監督に就任した今シーズン、同志社大学に終了間際のトライで逆転勝ちすると、6連覇を目指していた天理大学戦では前半に看板のFWでトライを奪うと後半は4PGを決めて突き放す手堅い試合運びで19-10で勝利。連覇を果たした1998年度以来23シーズンぶり5度目の優勝を全勝で達成した。全国大学選手権ではこれまでの最高成績の4強入りに並び、さらに、それを超えられるか。
熊谷での準々決勝で対戦する相手は関東大学リーグ戦グループ1部で2位の日本大学。優勝した東海大学との全勝対決に引き分けて勝ち点で並んだものの、全試合の総得失点差で36年ぶりの優勝は逃した。しかし、6勝1分けの負けなしと今シーズンは強さを発揮している。4回戦では13年ぶりに出場の日本体育大学(関東対抗戦5位)に41-22と快勝して3大会連続の8強入りを果たした。
今シーズンの関東大学対抗戦グループAを全勝で3年ぶりに制したのは帝京大学。早稲田大学をスクラムで圧倒し、終盤の追い上げから逃げ切って29-22で下した。さらに、明治大学戦でもスクラムで優位に立ち、14-7で勝利。対抗戦最後の慶應大学戦も前半こそ21-14と競ったものの後半は一気に突き放し、終わってみれば64-14の完勝だった。強力FWを武器に3大会遠ざかっている王座復活を目指している。
秩父宮で対するのは関西4位の同志社大学。全国大学選手権3連覇という歴史は、帝京大学の9連覇の前は最長の記録だった。4回戦では大東文化大学(関東リーグ戦3位)に前半一時20点差をつけながら、猛追を受け、試合終了直前に許したトライで最後は31-29まで迫られた。タッチライン近くからのゴールが決まって同点になっていれば、準々決勝進出はトライ後のゴールで上回っていた大東文化大学に譲っていたところだった。