そしてソフトバンクで費用対効果が悪かったのは外国人選手だけではない。年俸2億円を超える日本人選手は柳田悠岐(6億1000万円)、森唯斗(4億6000万円)、松田宣浩(4億5000万円)、千賀滉大(4億円)、今宮健太(2億9000万円)、中村晃(2億4000万円)と6人を数えたが、1年を通じて主力として十分な活躍を見せたのは柳田だけ。長年ブルペンを支えてきた森は故障でキャリア最低の数字に終わり、松田と今宮も規定打席にすら到達できていない。千賀は10勝をマークしたものの13試合の登板にとどまり、中村もゴールデングラブ賞こそ受賞したが打率.245と寂しい数字に終わっている。

 そして、さらに気になるのがこのオフの契約更改だ。今年で契約の切れる松田は3億円ダウンとなったが、森、今宮、中村の3人は複数年契約が残っているために現状維持。千賀にいたっては成績が落ちたにもかかわらず、国内FA権を取得したことから2億円もの大幅アップとなったのだ。全員が日本シリーズ4連覇に貢献した選手たちということはあるが、今年も含めて5年間低迷している武田翔太も来季中に国内FA権を取得する見込みということもあって6000万円から倍増以上となる1億5000万円の4年契約を結んでおり、他球団とは違う査定となっていることは明らかである。強いチームを作るためには巨額の投資を厭わないと言ってしまえばそれまでかもしれないが、かけた費用に対するリターンが見合うかという点は今年に限らず大いに疑問が残る部分である。

 外国人選手の費用対効果という点ではジョーンズ(オリックス)も気になった選手だ。メジャー通算1939安打、282本塁打という実績を引っ提げて来日したが、1年目の昨年は78安打、12本塁打に終わり、今年はさらに成績を落として36安打、4本塁打という寂しい数字となっている。日本シリーズの第5戦では決勝のホームランを放つなど記憶に残るシーンも確かにあったが、年俸4億4000万円で主な役割が代打というのはやはりコスパが悪かったと言うべきだろう。

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