そして、さらに費用対効果の悪さが目立ったのが陽岱鋼(3億円)と中田翔(3億4000万円)の2人だ。陽は2016年オフに国内FA権を行使し5年総額15億円という超大型契約で巨人に入団。しかし過去4年間で一度も規定打席に到達することができず、契約最終年となる今年は一軍出場7試合、1安打という数字に終わった。大きな故障があったわけではなく、二軍では56試合に出場しているが、打率.238と実績のない若手と比べても寂しい成績が残っている。オフには去就が注目されたが、本人の希望で自由契約となり退団。今年だけでなく5年間トータルで考えても、投資に見合うリターンは小さかったと言わざるを得ないだろう。

 中田は昨年3度目となる打点王に輝いたが、今年は開幕から調子が上がらず、プレー以外のところで怪我を負うなど低迷。8月にはチームメイトへの暴行事件が発覚し、無償トレードという形で巨人へ移籍となった。当時優勝を争っていたチームにとっては大きな戦力アップとして期待されたが、移籍後も状態は上がらずに2度の二軍降格も経験。最終的に巨人でも34試合で3本塁打、打率.154と移籍前よりも成績を落とし、オフには56%ダウンの1億5000万円で契約更改となった。シーズン途中の加入のため3億4000万円の全額を負担したわけではないが、それを割り引いても寂しい結果となった。

 巨人以外の球団に目を移すと、阪神に新加入したロハス・ジュニア(2億6000万円)とチェン・ウェイン(2億600万円)の2人も厳しい評価となりそうだ。ロハス・ジュニアは昨年韓国で本塁打、打点の二冠に輝いた実績が評価されて2年契約で入団。5月に一軍に合流したものの、球団の外国人野手としてはワーストとなるデビューから21打席連続ノーヒットを記録するなど調子が上がらずに長く二軍暮らしとなった。後半戦にようやく持ち直したものの、60試合の出場で41安打、8本塁打、打率.217という成績は高額な年俸を考えるととても満足のいく数字とは言えないだろう。

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