「今年は外国人野手が機能しなかったのも誤算だったと思いますが、爆発力がなかった。投手も実績十分の選手がそろっていますが、年齢的にピークを越えた選手たちばかり。昨季まで4年連続日本一を達成したソフトバンク、今季25年ぶりにリーグ優勝したオリックスを見てわかるように投打の軸は生え抜きの選手たちです。楽天は外様スターの寄せ集めの印象で怖さがない」
戦力補強は必ずしも恩恵を授かるだけではない。激しいレギュラー争いでチーム全体のレベルが底上げされる一方で、押し出される形で出場機会が減る選手が出てくる。
楽天の今季の外野の布陣は、左翼が勝負強い打撃で自身初の打点王に輝いた島内宏明、中堅は強肩と俊足を武器に自身初のゴールデングラブ賞を受賞した辰己涼介、右翼は復活した岡島豪郎。西川が加入したことでどのような化学反応が起きるか。近年伸び悩んでいる15年ドラフト1位のオコエ瑠偉、18年新人王の田中和基は意地を見せてほしい。就任2年目を迎える石井一久監督の手綱さばきが注目される。(安西憲春)