就活生(左)に呼びかける企業担当者。対面のイベントが徐々に増えている(撮影/写真映像部・加藤夏子)
就活生(左)に呼びかける企業担当者。対面のイベントが徐々に増えている(撮影/写真映像部・加藤夏子)
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 コロナ禍で大学の授業や就活のオンライン化が進んだ。各大学の就職支援の現場では、これまでのノウハウを生かし、ネットを介したサポートを強化している。「大学」を特集したAERA 2022年10月24日号の記事を紹介する。

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 コロナ禍の就活が始まって2年以上が経ち、今までになかった取り組みを始める。

 明治大学は、学内でグループディスカッションの練習をオンラインで行ってきた。でも、緊張感に欠ける。せっかくオンラインなのだから、他大学と合同でディスカッションの練習をすればいいんじゃないか──。そう考えて、秋から、関東と関西の私立大学と明治大学の3校の学生がディスカッションする。

「顔見知りでもないし、雰囲気が違う他大学の学生たちと行うのは、本番に近い。今後も他大学と模擬ディスカッションを続けていくつもりです」(明治大学就職キャリア支援センター・原口善信さん)

 ネットを介して学生をつなげる試みは他にもある。早稲田大学キャリアセンターが立ち上げたのは、LINEの公式オープンチャットだ。

「スーツの色は?」「どんな視点で企業を選んでいる?」など、気軽に情報交換できる。ニーズの高いトピックがあれば、ゲリラ相談会や緊急企画が実施される。

 同大キャリアセンター課長の塩月恭さんは言う。

「これにより365日、昼夜を問わないピアサポートの環境が実現しました。小さな疑問や不安も含めて、お互いに助け合えるようになることが狙いです」

(編集部・井上有紀子)

AERA 2022年10月24日号より抜粋