木村:そうですよね。そして、撮影に関しても質問がきています。表紙やグラビアを撮影したのは写真家の蜷川実花さんですが、氷の上とは違う表情をとらえました。「羽生さんが自らがポーズを決めたのか」ということですが、クルッと回ったり、跳んだりというのはご自身から自然と出た感じでしたね。
後藤:衣装が生きる動きをしてみたりとか。
木村:阿吽の呼吸というとその通りですが、蜷川さんがカメラを構えて、レンズを向けられると自然と動きが出るというか。後藤さんがおっしゃるように、そのときの衣装が生きるようにしていましたね。あと、地上で練習されることもあると思いますが、その延長なのか身軽で。くるっと跳んだり、そのたびにうわーっとなりました。
後藤:話を聞くときもそうですが、やっぱり自分で何かを生み出すというか、そういうのが好きなんでしょうね。自分からやる、ということ。
木村:それこそ、モデルさんみたいに自分で動くことを学んでいるわけではないですけど、自然にやられていましたよね。それはびっくりしました。そして、「表紙の写真はすんなり決まりましたか?」という質問も。たくさん写真があったので、正直迷いましたね。
後藤:相当な枚数がありますよね。
木村:今回、静止で前を向いているというのとも違って、惹き込まれますよね。今回撮り下ろさせていただける貴重な機会なので、これまでに見たことのない、蜷川さんとコラボしたからこそ生まれた写真を届けたいという気持ちが強かったですね。そのなかで、どうすれば一番素敵に見えるかというものを組み合わせてお届けしています。SNSの感想を見ていると、みなさん気に入ってくださっているようですごくうれしいです。
後藤:表情も本人が自ら変化させていましたよね。
木村:そうですよね。それこそ、「笑ってください」とお願いすることもなかった。
後藤:なかったですね。自分で笑ったり、角度を変えたり。
木村:睨んでみたり、という表情もありますが、それもお願いしたわけではなく。「お気に入りのショットは」という質問もあります。後藤さんはどれがお好きですか?