エッセイスト 小島慶子
エッセイスト 小島慶子
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 タレントでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある日本とを往復する小島さん。日々の暮らしの中から生まれる思いを綴ります。

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 夏休み明けは、子どもの自殺が増えることが知られています。もしも新学期に子どもが「学校に行きたくない」と言ったら……。何があったのかと心配ですよね。まずは親に自分の気持ちを言えたということは、子どもにとって家庭が本音を言える場所であることの表れです。長い一生から見れば、休み明けに学校を休むことは大きな問題ではありません。せっかく気持ちを言ってくれたなら、受け止めて様子を見てあげたいですね。

 肝心なのは学校という場所に行くことではなく、その子に合った形で学びを継続することです。「気合を入れて、とにかく絶対に学校に行きなさい」と言って叩き出しても、ただ体が校舎の中にあるだけで苦痛なだけでしょう。

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小島慶子

小島慶子

小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。共著『足をどかしてくれませんか。』が発売中

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