テレビをつければ肉体自慢のアイドルやタレントがずらり。いま空前の筋トレブームがきています。私なんて関係ないと思っているあなた、実は中高年こそ筋トレが必要なんです。筋肉は裏切りません。さあ、いまから始めよう!
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「ジムでは毎週2回、2時間ずつトレーナーについて運動。それでももっと筋トレがしたくてしたくて(笑)。家でもできるメニューを作って、毎日決まった時間に1~2時間はこなしています」
そう話すのは、「うれしいとメガネが落ちるんです」や「元気ハツラツ!オロナミンC」などのCMで、昭和の子どもたちのアイドルだったあの人。はたまたサスペンスドラマ「赤い霊柩車」で、良恵(山村紅葉)と繰り広げる「一級葬祭ディレクター」役のコントが冴えているあの人。そう、芸人の大村崑さんだ。
一度始めた運動がやみつきになってしまう中高年は意外に多いが、大村さんの場合、御年90。今では、自身が通っているトレーニングジム「ライザップ」の広告に登場するなど、“シニア筋トレアイドル”としての地位を固めつつある。
著書『崑ちゃん90歳 今が一番、健康です!』などに紹介されているトレーニング風景を見てみると、そうして2年以上鍛え上げたその肉体は、まさしく筋骨隆々。いったいどんな筋トレメニューをこなしてきたのか。
レクチャーをお願いする前に、まずは大村さんが86歳だった4年前、筋トレを始めるようになった経緯を聞いてみた。
「実はその前から妻に、とある隠し事をしていまして……」
芸能人の“隠し事”といえば、すわ色恋沙汰か?と思いきや、何と「ぽっこりおなか」だった。
「ある日妻とジーンズを買いに行ったら、ウエストが1メートルを超えているのがバレまして……。それまではスタッフに、妻が買ってきたジーンズのウエストにこっそり切り込みを入れてもらってはいてたんです」
真のウエストサイズに驚いた妻はジーンズも買わずに夫を家に連れて帰り、「パソコンをたたいて近所のライザップを見つけ、はい、じゃあここに行きましょうって(笑)」。