週刊朝日 2022年9月2日号より
週刊朝日 2022年9月2日号より

 若いときに病気で片肺を切除している大村さんは、キャッチフレーズの「元気ハツラツ!」とは対照的に、実は虚弱体質。もちろん筋トレとも無縁の人生を送ってきた。

「行きたくないと抵抗したものの、半ば強制的に『一緒にやりましょう』と妻に連れていかれたのが、僕の筋トレ人生の始まりでした、はい」

 万が一、思ったようにおなかがヘコまなかったら「全額返します」というセールストークも財布のひもがカタい関西人の心に刺さり、半信半疑で筋トレを始めたという。

 それから4年半、今も週2回のライザップ通いを続け、トレーナーと2時間近く体を動かす。筋トレの沼にどっぷりつかった大村さんはこれだけでは物足りず、ほかの5日間も(1)スクワット(2)ドローイン(3)肩甲骨引き寄せ(4)もも上げの4種目を毎日1時間15分かけておこなっているそうだ。

 なかでも一番重要視しているのがスクワットだ。どこへ行ってもスクワットを薦めるので、“スクワットの崑ちゃん”と呼ばれることも。

「テレビを見てて、CMの時間になったら、筋トレをやりなさいと言うんですよ。短時間で10回でもスクワットをやったら全然違いますから。まず大事なことは、僕の中には、ああしんど!と諦めようとする自分と、もうちょっとできるかも?と励ます自分の2人がいるということです。諦める自分の言うことばかり聞いててはダメ。もう一人の自分に励まされて、プラス1回、2回と追加すると、その分が筋肉になっていく感覚ですね」

 こうして筋トレを始めてからの肉体の変化は、枚挙にいとまがない。以前は背中は丸まり、歩幅10センチのザ・老人だった身体は、まるで別人に。健康年齢は55歳だという。

「何がいいって、年寄りの日常茶飯事である、コケることがないんです。大股でかかとから歩くようになったから、ひっくり返ったりしない。僕の場合、長年冷え性だったのに、代謝がよくなったのか暑がりに変身したというのもありますね」

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