早稲田大学の蛭間拓哉
早稲田大学の蛭間拓哉
この記事の写真をすべて見る

 今年もまだ明けたばかりだが、2022年のドラフト戦線は昨秋から動き出しており、明治神宮大会、都市対抗野球などでアピールを見せた有力候補も少なくなかった。あくまで現時点での評価ではあるが、そんな2022年に注目のドラフト候補を投手と野手に分け、ランキング形式で紹介したいと思う。今回は野手編だ。/投手編はこちら→【2022年ドラフト候補トップ10 投手編】最速156キロ右腕、“二刀流”で話題の選手も!

【写真】始球式で見せた石原さとみのノーバンはこちら

*  *  *
10位:野口泰司(名城大・捕手)

 強肩強打が魅力の大学生捕手。愛知県内では高校時代から評判の存在だったが、名城大でも順調にレベルアップを果たしている。3年春に出場した全日本大学選手権では3試合で11打数8安打と打ちまくり、12月には大学日本代表候補に選出。強化合宿でも全国の好投手を相手に快音を連発した。安定したスローイングとブロッキングも高レベル。貴重な強打の捕手として人気を集める可能性は高い。


9位:奈良間大己(立正大・遊撃手)

 東都大学リーグを代表する強打のショート。常葉大菊川で3年夏の静岡大会で8割を超える打率を残し、続く甲子園でも一発を放ちスカウト陣の注目を集めた。立正大でも1年春からリーグ戦に出場すると、3年春には打率3割をマーク。上背はないが巧みなリストワークが持ち味で、パンチ力も申し分ない。守備も年々安定感が増しており、打てるショートとして楽しみな存在だ。


8位:田中晴也(日本文理・一塁手)

 大学生では矢沢宏太(日本体育大)が二刀流として注目を集めているが、高校生でもこの田中が投打に大きな可能性を秘めている。旧チームから中軸を任せられており、2年夏の新潟大会準決勝では2本のホームランを放つなど長打力は高校球界でもトップクラス。フォロースルーが大きく、スイングのバランスも悪くない。フィールディングも悪くないだけに、野手として評価する球団が出てくることも十分に考えられるだろう。


7位:森下翔太(中央大・外野手)

 東海大相模時代から注目を集めている右のスラッガー。中央大でも入学直後から外野の一角をつかみ、1年春には早くも大学日本代表に選出された。ヘッドスピードととらえた時の打球の速さは大学球界でも屈指。しかし一方でリーグ戦通算打率は.220と確実性には大きな課題が残る。素材の良さは誰もが認めるところだけに、最終学年では圧倒的な結果を残してくれることを期待したい。

6位:内藤鵬(日本航空石川・三塁手)

 下級生の時から注目を集める右の大砲候補。1年秋から4番に座ると北信越大会では2試合で5安打を放ち、2年春の県大会では5試合で5本塁打の大活躍を見せた。180cm、100kgの巨漢で軽く振っているようでも飛距離が出るのが持ち味。スイングに柔らかさがあり、対応力も持ち合わせている、サードの守備は少し課題が残るものの、投手も兼任する肩の強さがあるのは魅力だ。


5位:沢井廉(中京大・外野手)

 愛知大学リーグを代表する左の強打者。1年春にいきなりベストナインを受賞すると、これまで5シーズンで4度の打率3割をマーク。3年秋は2本のサヨナラホームランを放ち、MVPにも輝いている。高校時代から見違えるほど体つきがたくましくなり、左方向にも放り込むことができる。また肩の強さも目立つ存在で、外野手としての総合力も高い。12月の大学日本代表候補合宿でも攻守に存在感を見せた。


4位:浅野翔吾(高松商・外野手)

 高いレベルで走攻守三拍子揃った高校生ナンバーワン外野手。バットを高く上げる大きな構えで良い意味でスイングが大きく、上背がないことも全く気にならない。2年夏に出場した甲子園では打った瞬間に分かるホームランをレフトスタンドへ叩き込み、スカウト陣の注目を集めた。また、ライトから見せる強肩とスピード溢れる走塁も光る。現在はスイッチヒッターにも挑戦しており、春以降は左での打撃にも注目が集まる。


3位:矢沢宏太(日本体育大・外野手)

 投手では1位だったが、野手としても高い能力を備えており3位にランクインした。大学日本代表候補の中でもトップのタイムをマークした脚力と、外野から見せる強肩は間違いなくプロでも上位のレベルにある。また全身を使ったフルスイングで長打力も申し分なく、確実性も年々向上している。プロでも1年目から一軍のバックアップとして戦力になる可能性は高いだろう。

次のページ
高校生で注目の逸材は? --}{!-- pagebreak[PM