――今回はやめなかったんですね。何かイケるという気持ちがあっんでしょうか。
とくに何もないです! やめたらもうおしまいですからね。いろいろ考えて、自分が自虐ネタがあっているんじゃないかと思いつき、おふくろが中村美律子さんの歌をよく聴いていたので、それを参考にし、「○○だったら、○○だった。チクショー、クソー!」と締めるネタです。それでネタ見せをしたら、受けました。はじめのうちはCDプレーヤーで音楽を流していたんですが、それだと上手くいかないときもあったので、口でやって、さらに女装しているので裏声にしたりと、ほぼ今のスタイルになりはじめてライブに出ることになりました。そこでも結構受けたんです。
――なんと! お笑いの道が開けてきましたね。
そこから1カ月後くらいに「エンタの神様」のオーディションがありました。そこでネタ見せしたら、「チクショー、クソーはチクショーだけでいい」とか、「私、狂い咲き小梅太夫と申します~」という口上が用意されていて、その口上をいきなりやれと言われました。当時、「アマゾネース」という名前だったのですが、そのとき「小梅太夫」(のちにコウメ太夫と改名)となってしまいました。オーディションをした事務所で一生懸命練習していたら、突然、そのまま明日収録だからと言われ、そこで夜中まで練習し、家に帰っても寝ないで稽古しました。コーヒー2リットルを一気飲みしたことを覚えています。
――収録はうまく行きましたか?
あんなに練習したのに全く覚えられなかった。収録に向かうエレベーターが死刑台に行くような感じでした。で、カンペを作ってくれて、なんとか収録は終りました。それで帰ろうとしたら、福澤朗アナウンサーに呼び止められ、「おめでとうございます。レギュラー決まりました!」と言われたんです。レギュラーってコーヒーのこと? と思ったらマネージャーから「エンタ」のレギュラーのことだと教えられ、大騒ぎしていたら、スタッフさんに「ちょっと静かにしてください!」と怒られて(笑)。