今のスタイルは波田陽区さんからヒントを得たという(撮影:写真映像部・高橋奈緒)
今のスタイルは波田陽区さんからヒントを得たという(撮影:写真映像部・高橋奈緒)

――それで劇団をやめてしまった。そこからお笑いの道に進むんですね。

 お笑いは勝手に競争率が低いと思い込んでいました。アイドルはすごい競争率だし、役者も大変。だから、お笑いかなと思ったら大きな間違いでした。

 親のコネでマセキ芸能社に入れてもらってネタをしたんですが、もう話にならない。ステージに出させてもらったこともありました。でも、「もう出ないでくれ!」と怒られました。他のお笑いの人は無茶苦茶努力してやっと舞台に立っているのに、親のコネだけでやっているんですからね。うまくいくはずないですよ……。

 なんとかしようとコンビを組んだり、ソロもやったりしました。今の白塗りの格好は「エンタの神様」の波田陽区さんからヒントを得ました。着物を来て、ネタを見せて、音楽をはさんで、最後は決め台詞で締めるという、そういうのがあるのかと。1回くらい「エンタの神様」に出られるじゃないかと甘い考えを持ちました。

 当時、コンビの写真と白塗りのソロの写真でオーディションに応募していたんです。見た目では連絡をくれるんですが、ネタがダメでした。それで、当時の相方とソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)が募集しているからと行ってみました。すると拍子抜けするくらいすんなり入ることができました。

――捨てる神あれば、拾う神ありですね。SMAでお笑いの再スタートを切るわけですね。

 当時、相方がいたんですが、ケンカ別れしたんです。マネージャーが、コンビを組んだ方がいいと考えていたのです。だけど僕に合う人が誰もいなかった。元の相方に話をしたら、もう嫌だと断れた。事務所内でネタ見せをしても受けるわけなく、もう何もかもダメでした。それでマネージャーに相談したら、スゴイ作家さんに見てもらうことになって、「もう一度行きます!」と再決意したんです。

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