だから、寝る時は、ケージに入ってもらっています。助ちゃんはそれが気に入らないんですけどね。
「助ちゃんおやすみ~」というと、ぷいっと横を向いて私と目をあわせず、寝たふり。薄目を開けて、まだ私がいるとわかると、また目を閉じる。本当に人間みたいです。
じつは、助ちゃんと一緒に倉庫で保護された兄弟猫は、感染症にかかっていて、あの年のお盆に亡くなってしまったのです。元気に見えた豆太も、倉庫で何度か落ちたようで、肋骨が折れたまま固まっていたことが後でわかりました。それでも何とか無事にしています。
助ちゃんや豆太に、兄弟猫が「自分の分も生きろー」とパワーを送って、守っているのかもしれません。私は助ちゃんにいつも言っています。
「体がつらくなくて、あなたが幸せなら、このうちにずっといてね。ここがあなたのうちだから、みんなで一緒に暮らしていこう」
春が来たら、豆太と助ちゃんは2歳になります。
どうかすてきな年に、なりますように。
(水野マルコ)
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「猫をたずねて三千里」は猫好きの読者とともに作り上げる連載です。編集部と一緒にあなたの飼い猫のストーリーを紡ぎませんか? 2匹の猫のお母さんでもある、ペット取材歴25年の水野マルコ記者が飼い主さんから話を聞いて、飼い主さんの目線で、猫との出会いから今までの物語をつづります。虹の橋を渡った子のお話も大歓迎です。ぜひ、あなたと猫の物語を教えてください。記事中、飼い主さんの名前は仮名でもOKです。飼い猫の簡単な紹介、お住まいの地域(都道府県)とともにこちらにご連絡ください。nekosanzenri@asahi.com