オフにパイレーツと再契約した筒香嘉智(写真/gettyimages)
オフにパイレーツと再契約した筒香嘉智(写真/gettyimages)
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 今シーズンは日本人メジャーリーガーたちにとって重要な年となる。ここ数年でNPBのトッププレイヤーが立て続けに海を渡ったが満足な結果を残せていない。コロナ禍やMLBの労使交渉の進展具合もある。状況次第では近い将来、日本でのプレーを選択する選手が多く出てきてもおかしくはない。

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 昨シーズンは大谷翔平(エンゼルス)が二刀流として投打で活躍してア・リーグMVPを獲得したことは野球ファンのみならず全国民に大きな喜びを与えた。日本人選手の可能性を大いに示したが、一方で大谷以外は苦しんだ選手が目立った。

「コロナ禍が続き調整が難しかったのは理解できる。しかし日本人選手は高額契約を結んでいる選手も多い。それに伴った結果を出せなければチーム内での居場所がなくなるのは当然のこと。広島からポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指す鈴木誠也も労使交渉の行方次第では先行きも不透明。(既に渡米している選手も)他球団への移籍やNPBへの復帰を選択する選手が今後は出てくるでしょう」(MLB極東担当スカウト)

 大谷に加え、20年にサイ・ヤング賞の最終候補となり、契約が来季以降も残っているダルビッシュ有(パドレス)、前田健太(ツインズ)以外の日本人選手の立場は安泰ではない。結果が出なければ各球団は容赦ない扱いをするはず。メジャー移籍後の2年間で3球団を渡り歩くなど、シーズン途中の戦力外も経験した筒香嘉智(パイレーツ)のケースなども決して特別ではない。

「メジャーでのプレーにどこまでこだわるか。例えば筒香はパイレーツ移籍後はチームトップクラスの結果を残し、オフに複数年の契約を提示されたが自ら単年にこだわった。(今年活躍してさらに良い契約を結ぶという狙いもあるだろうが)近い将来のNPB復帰も考えているようにも思える。澤村拓一(レッドソックス)が移籍時に3年目に相互オプションを付けメジャーで骨を埋める覚悟に見えたのとは対照的です」(在米スポーツライター)

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他にも「先が見えない」日本人選手