2年後(2006年1月)、2匹を連れて日本に帰国。その半年後、今度は中東のカタールに行きました。
国土の大半が砂漠のカタールの夏は45度以上、ときに50度になることも……。極寒の地で生まれた猫が一転、暑い国に移動したわけですが、食べ慣れたフードを取り寄せて切らさないようにして、室内の温度管理も徹底。幸い、2匹は体調を崩しませんでした。
カタールの滞在中、犬が仲間入りしました。イングリッシュコッカ―です。やっこときっちゃんは、犬と仲良しになり、よく一緒にいました。

カタールではさらに猫が一匹、増えました。
やっこのお陰で猫の魅力がわかった私は、カタールで子猫の保護活動をしていました。ある時、3匹の兄妹猫を家で預かったのですが、コードを噛んだり、カーテンを破ったり、とにかくやんちゃでワルい。兄猫たちは無事にもらわれましたが、妹だけが残ってしまいました。結局、わが家で引き取ることに。この猫がタラです。


結局、家族は4匹と2人になりました。つねに動物たちとソファの取り合いをしていました(笑)。
家に可愛い動物がいることでより楽しく暮らせて、異国のさみしさも感じずに済みました。動物たちの存在は、本当に大きいものでした。
◆ 病気、そして高齢と向き合う
大事な家族の一人、やっこに脳腫瘍が見つかったのは、2016年。やっこが14歳の時でした。

2011年にカタールから帰国し、5年ほど日本で過ごしたのですが、その後にアラビア半島のバーレーンへの移動を控えたある日、てんかんのような発作を起こしました。
病院に連れていくと、脳に腫瘍があると言われました。切除も検討しましたが、「腫瘍が取れたとしても、長く生きられるかはわからない」と獣医さんに言われ、やめました。
てんかんは薬で抑えることにして、その数カ月後、バーレーンに一緒に連れていきました。やっこは薬を飲みながら、持ちこたえてくれました。元気なうちに日本に連れ帰りたくて、2018年、酷暑になる前、夫より一足先に他の子も一緒に帰国しました。
その後、夫はアルジェリアへの赴任が決まりましたが、私は動物たちと日本に残りました。
