「せっかくなら形に残るモノがいい」という人もいるだろう。
愛知県東海市の熊野神社では、「平和を願う御朱印」の授与を始める。初穂料500円は全額在日ウクライナ大使館に寄付され、人道支援に限って利用される。
権禰宜(ごんねぎ)の伴野仁美さん(34)は内戦を経験したセルビア人や、シリアから戦火を逃れてドイツに渡った友達の話にショックを受け、何か平和のためにできないかと思い、この企画を始めたという。
「普通に寄付すればいいという人もいると思うのですが、手元に何かが残ることによって戦争に苦しんでいる人たちに継続して目を向けることができると思うんです」
期間は31日まで。電話で郵送授与も受け付けている。
◆大手企業や自治体が次々と寄付・避難民受け入れを表明
大手企業も続々と支援を打ち出している。
いち早く反応したのは、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長。2月27日にSNSで「家族と相談し10億円をウクライナに寄付する」と発表した。楽天は前述のようにグループとしても募金を立ち上げており、3月9日時点で7億円を超える募金が集まった。
これに多くの企業が続いた。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは3月1日にチャリティーTシャツを製作・販売し、売り上げ全額を寄付するとした。販売開始から3日で8万枚超を販売し、寄付総額は1億6千万円に到達した。
ユニクロを運営するファーストリテイリングは4日、UNHCRに1千万ドル(約11億5千万円)の寄付を決定。
「UNHCRとは長くパートナーシップを組み、店舗で回収したリサイクル衣料を難民キャンプに届けています。その経験を生かし、輸送の便を考えてヨーロッパの倉庫にあるユニクロのヒートテック毛布や衣料品などの製品10万点と、国内のユニクロ店舗で回収したリサイクル衣料のうち防寒着など10万点を提供します」(広報室)
資生堂は100万(約1億3千万円)をUNHCRに寄付すると同時に、世界中の資生堂グループ社員に募金を呼びかけるほか、現地へ支援物資を送った。