「皆さん支援したいという気持ちはあるじゃないですか。ただネットが使えなくてどうしていいかわからない。そんな方が近所に多いのでやろうということになりました」

 長野県諏訪市で直販店を運営する、名取鶏卵の名取剛社長(50)はそう語る。看板商品である「くるたま」(税込み180円)1個につき100円が、ウクライナを支援するNPOに寄付されるという。

「『くるたま』っていうクルミの入ったマドレーヌです。誰でも気軽に支援ができます」と呼びかける。長野県内の直販店で31日まで販売される予定だ。

 ウクライナ人の家族がいる家庭にとって支援は切実な問題だ。

 鳥取県北栄町の北条ワイン醸造所では「ウクライナ義援金ワイン」を始めた。同社の山田和弘専務(45)の妻、マリーナ・ピロゴバさん(36)は、ウクライナ出身だ。

 赤ワインと白ワインが各3千円。1本あたり千円を在日ウクライナ大使館に寄付するという。ウクライナ国旗をイメージしたラベルはマリーナさんのデザインだ。

「家内の弟が2019年に来日した際に、収穫や醸造を手伝ってもらったんです。その年のワインをあえて選びました」(山田さん)

 鳥取県内の直売所で31日まで販売される。

 飲食業以外でも支援の輪は広がっている。

 横浜市中区の横浜シネマリンでは、ウクライナを舞台に戦争によって引き裂かれた男女を描いた1970年の映画、「ひまわり」(50周年HDレストア版)の緊急上映を行う。収益の一部は在日ウクライナ大使館に寄付される。

 ウクライナ侵攻で「ひまわり」がツイッター上で話題になり、急遽上映する話が上がってきたという。支配人の八幡温子さんは「早く平和が訪れるようにという思いを込めて上映したいと思っております。ただの悲恋ものではなくて反戦の意味を込めて作られた映画だと思います」と話す。

 料金は一律千円で高校生以下が800円。4月16日から1週間の上映となる予定だ。

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