(GettyImages)
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 ロシアの侵攻に対して祖国を逃れ、国外に退避せざるを得ない人々の数は200万人を超え、さらにその数は増えると予測されている。苦悩する人々の姿を見て、自分たちでも受け入れたいと考えている人も多いだろう。

「個人で受け入れることは可能かという問い合わせは多く来ています」

 と難民支援協会は状況を説明する。

 現状、個人での受け入れは、日本に血縁関係者や知人がいるウクライナ人に限られており、不可能だという。

 難民としての受け入れには難民条約に基づく難民申請をするなどの手続きが必要で、現在は法的な問題が立ちはだかる。

 とはいえ、何か受け入れる手立てはないのだろうか。日本政府もただ手をこまぬいているわけではないようだ。

 UNHCRの広報官・守屋由紀さんは話す。

「ウクライナから日本で受け入れる人々を難民ではなく、『避難民』と呼んでいます。これは難民条約が定義する『難民』ではなく、人道的にウクライナからの避難民であるとして一時的に特例として受け入れるという考えのようです」

 現時点では個人での受け入れは不可能なので、一般人は寄付での支援が有効である。

「ウクライナは寒いだろうからと、毛布や衣類を送りたいという気持ちもわかりますが、すぐに使えるキャッシュが一番の支援になります」と守屋さんは強調する。

 また、寄付をしたらそれで終わりではなく、そのお金がどう使われたかを注視していくことが重要だと守屋さんは続ける。

「つまり、参加意識を持つことです。その後のウクライナがどうなるか、また日本がどういう姿勢を示すのか、政治や社会に強い関心を持つようになることが寄付する意義でもあります」

 今、日本は世界からどう行動するかを見られている。

「だからこそ、支援をする、声を上げるなど、正面から向き合わなければならないと考えています」(守屋さん)

◆映画やワインでウクライナ支援 企画に込められた平和への願い

「現金を振り込むのは、やっぱり難しそう」という人もいるだろう。そんな人のために意外な方法でウクライナを応援する動きも全国で始まっている。

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