ただ、現役の選手たちには違う思いもある。在京球団の選手は「順位予想は全然気にしないですね」と即答する。
「熱心に試合を見てくれている解説者はもちろんいますが、中には選手の名前を知らないOBもいる。先発陣、中継ぎ陣どころかスタメンの9人も答えられないという解説者もいますよ。ここ数年はコロナで仕方ないですが、春季キャンプやシーズンでグラウンドに足を運ばない解説者がどうやってチーム力を判断するんだろうと疑問に思っていました。だから、全く見たことがない解説者にBクラス予想をされても何とも思わないですね」
解説者たちが占う今年の順位予想は、セ・パ共に優勝球団が割れている。セリーグは昨季日本一のヤクルト、2年連続2位で矢野監督最終年の今季に17年ぶりのリーグ優勝を狙う阪神、V奪回を目指す巨人の3球団が多い。一方、パリーグはリーグ連覇を目指すオリックス、常勝軍団の再構築を掲げるソフトバンク、佐々木朗希の大ブレークを予想してロッテが目立つ。ただ西武、楽天も投打にタレント豊富で優勝争いに参戦する可能性は十分にある。最も予測が難しいのが日本ハムだ。新庄剛志新監督が就任し、どのような布陣でシーズンに臨むのか読めない。若手主体の陣容は戦力を見ると他球団に見劣りするが、旋風を巻き起こせるか。(安西憲春)