三浦氏の電撃解任の衝撃は大きいが、戦いはこれからだ。今月15日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフは延長の末に制し、4月中旬に1次リーグのグループステージ計6試合を戦う。国内のリーグ戦も上位浮上に向けてチームを立て直さなければいけない。

 前出のスポーツ紙記者は「低迷の原因は三浦氏だけでなく、フロントにもある」と指摘する。

「神戸は監督がコロコロ変わり、クラブの目指すサッカーの方向性が見えてこない。スター選手を11人そろえたから勝てるほど甘くはない。良い指導者を据えて2、3年計画でじっくりチームを作るべきだと思います。イニエスタを獲得したことは大きな功績ですが、戦力補強についても見直さなければいけない。ネームバリューのある選手を獲得していますが、全盛期を過ぎた選手や費用対効果に見合わない選手が少なくない。生え抜きの若い選手が台頭してこないのでチームが停滞している。新監督の下で神戸のカラーを作り、巻き返してほしいですね」

 クラブ、選手たちは三浦氏の下で得た経験、財産を無駄にしてはいけない。(藤井亜里)