今季から米女子ツアーに本格参戦している渋野日向子が、海外女子メジャー初戦のザ・シェブロン選手権で4位タイに入った。このトップ5入りで渋野の世界ランキングは、12ランクアップの37位。日本勢6位に浮上した。
渋野は、このメジャー初日を3アンダー69で回り10位タイでスタートすると、2日目に6アンダー66と会心のゴルフを見せ単独トップに浮上。2019年以来2度目の海外メジャー制覇を期待させた。しかし、ムービングデイの3日目は5オーバー77と崩れ21位タイに後退。一気に優勝圏外に急降下した。そして迎えた最終日は息を吹き返し、2日目と同じ6アンダー66をマーク。通算10アンダーまでスコアを伸ばし、終わってみれば4位タイと大舞台に強いところを見せた。
渋野といえば、ボギーの次のホールでバーディを獲るバウンスバックを得意とするが、この大会では3日目に大崩れした後に好スコアを叩き出し、ラウンドまたぎの“バウンスバック”に成功。最終日の66は、3位タイのピア・バブニック(スロベニア)とともに同日ベストスコアタイで、今後のプレーに大きな期待を抱かせる締めくくりとなった。
渋野は、昨年行われた最終予選会(Qシリーズ)で20位となり主戦場を米国に移したが、今シーズンのプライオリティリスト(出場優先順位)は153番目だ。同ツアーはメジャー以外だと最多出場人数は144名。この順位だと推薦出場以外では、優先順位の上位が複数人欠場しないとプレーできずシード権獲得も厳しいポジションとなっている。
しかし、本大会の成績により5月中旬のリシャッフルで優先順位アップも確実になった。何より来シーズンの出場権を決めるCMEポイントランキングも133位から39位まで急上昇。目標だったシード入りが見えてきたことで、かなり精神的に楽になっただろう。
一方で、課題がないわけではない。渋野は本大会4位タイフィニッシュで、これからの転戦に少しばかり余裕ができたが、克服すべきポイントもある。